星雲の漢方勉強日記

漢方・薬膳関係の勉強・考察日記

メモ:心の働きについて

心陽=心臓の働き・心臓のポンプ機能(血液循環)・大脳の働き(精神活動) 心陽の2つの作用について心陽が不足すると、温煦作用が受けられないので(血が巡らない)・体が冷える・心不全・血行障害が起こる。 また他にも、・心神不足となる。 逆に、心陽が…

寄り道・疎経活血湯

血液や水分の通り道の流れをよくして、血液循環や水分代謝を活発にする。特に下半身の痛みに効果的。 配合生薬・芍薬 補血 涼 帰経:肝・地黄 補血 (種類による) 帰経:腎・肝・当帰 補血 温 帰経:肝・心・脾・川芎 活血化瘀 温 帰経:肝・胆・桃仁 活血…

寄り道メモ・柴胡加竜骨牡蛎湯

柴胡加竜骨牡蛎湯配合生薬・柴胡 辛涼解表 寒 帰経:肝・胆・心包・桂皮 辛温解表 温 帰経:膀胱・心・肺・脾・生経 辛温解表 温 帰経:肺・脾・胃・茯苓 利水滲湿 平 帰経:心・脾・肺・半夏 温化寒痰 温 帰経:脾・胃・黄芩 清熱乾湿 寒 帰経:心・肺・胆…

五味・五気について

鹹=しおからい・便秘の改善に相性のよい組み合わせとして、・甘と鹹・苦と鹹 辛=からい・発汗、発散作用がある。相性の良い組み合わせとして、・苦と辛・酸と辛 甘=あまい・緊張、痛みを和らげる相性の良い組み合わせとして、・酸と甘・鹹と甘 苦=にがい…

五行色体表 水

・五臓=腎・五腑=膀胱・五季=冬 病気が悪化しやすい季節・五色=黒 病むときの肌の色や顔色・五味=鹹(かん)(しおからい) 病気の時の味の好み・五味作用=軟(鹹は硬いものを軟化させる) 五味の働き・五香=腐(ふ)(くされくさい) 体臭や排泄物の…

五行色体表 金

・五臓=肺・五腑=大腸・五季=秋 病気が悪化しやすい季節・五色=白 病むときの肌の色や顔色・五味=辛 病気の時の味の好み・五味作用=散(辛は汗を発散させる) 五味の働き・五香=腥(せい)なまぐさい 体臭や排泄物の臭い・五主=皮毛 五臓のつかさど…

五行色体表 土

・五臓=脾・五腑=胃・五季=土用 病気が悪化しやすい季節(各季節の終わりの18日間を土用とするが特に夏の土用のこと)・五色=黄 病むときの肌の色や顔色・五味=甘 病気の時の味の好み・五味作用=緩(甘は緊張や痛みをゆるめる) 五味の働き・五香=…

五行色体表 火

・五臓=新・五腑=小腸・五季=夏 病気が悪化しやすい季節・五色=赤 病むときの肌の色や顔色・五味=苦い 病気の時の味の好み・五味作用=堅(苦は下痢などの軟便を固める) 五味の働き・五香=焦(こげくさい) 体臭や排泄物の臭い・五主=血脉(脈) 五…

五行色体表 木

・五臓=肝・五腑=胆・五季=春 病気が悪化しやすい季節・五色=青 病むときの肌の色や顔色・五味=酸(すっぱい) 病気の時の味の好み・五味作用=収(酸は筋肉を引き締める) 五味の働き・五香=臊(そう)あぶらくさい 体臭や排泄物の臭い・五主=筋(き…

にきび・吹き出物ができる場所(東洋医学)

にきび・吹き出物ができる場所(東洋医学) ・おでこ、あご月経と関係が深い場所。婦人科系疾患やホルモンバランスの乱れが原因であることが多い。 ・目の下のクマ下半身の冷え、特に婦人科系や腎、膀胱系の冷え。 ・ほお肝機能の低下が原因であることが多い…

津液(水)について

水滞=余分な水分がたまる 症状・めまい・胃内停水・膀胱の疾患・夜間排尿・嘔吐・残尿感・冷え・腎 活性(化学反応しやすい)のない液体が体内に溜まってる状態水分の代謝がもともとよくない場合もあるが、「必要以上に水分を摂取している場合もある」利尿…

血について(東洋医学)

出血=出血症状がある 症状として・鼻血・下血・痔出血・不正出血など 様々な原因で出血している状態。これを止めるには、根本的な症状を解消する必要がある。 元々血虚があり微出血が続く場合は。補血作用のある漢方薬を、瘀血がある場合は、駆瘀血作用のあ…

腎陽虚について

腎陽虚について腎陽は腎に蓄えられている熱源である。腎陽虚とは、・この熱源が不足した状態で・冷えが強い体質である。 腎陽には、・津液の元となる腎陰を温めて津液を巡らせる作用がある 腎陽虚になると、・腎陰(津液の元)を十分に温められなくなり津液…

陰虚について

陰とは体を潤す津液の事陰虚とは・津液が不足した状態・乾燥気味の体質であるといえる。 水分が不足すると、相対的に陽である熱が強くなる。特に午後に体の熱感を感じることがあると思われる。 また症状として、・皮膚や髪が乾燥気味に・熱が無いのに熱っぽ…

相乗について

相剋の病的状態である。過度な抑制が働いてしまう結果孫にあたる五行が弱ってしまうことを指す。 相剋はあくまでも適切な抑制であり、五行を維持するために正常な働き。 相剋の中にも相生・土は木の根が張ることで流出を防ぐことができる。・水は土に流れを…

解表法 汗法

・一種の外邪を疏散するもの表証を解除する方法(主に活用するのは外感の初期) 疏散=ばらばらにする、分散する、嫌って離れるなどの意味がある。 病邪が皮膚の表を侵犯することによって現出する一連の病床例えば、・悪寒発熱・頭項強痛(頭痛や項後のこわ…

相侮(そうぶ)について

逆相剋・相剋の反対で反剋する関係相剋の抑制のベクトルが、「逆方向に抑制をかけてしまう病的な状態。」 ・木侮金木が強すぎると、金の克制を受け付けず逆に木が金を侮る ・金侮火金が強すぎると、木の克制を受け付けず逆に金が火を侮る ・水侮土水が強すぎ…

相剋(そうこく)について

・相手を打ち滅ぼしていく、陰の関係。・特定の五行の間に存在する抑制の働き。 相剋の関係は、・抑制する側が祖・抑制される側が孫と呼ばれる。両者の関係は祖孫関係とも表現される。 ・木剋土(もっこくど)(肝剋脾)木は根を地中に張っていて土を締め付…

相生について

・順送りに相手を生み出していく、陽の関係。・特定の(五)行の間に存在する促進する働き。相生の関係において・助ける側が母・助けられる方は子 両者の関係は・母子関係とも表現される。 ・木生火(もくしょうか)(肝生心)木が燃えて火を生む。 ・火生土…

寄り道 喜怒哀楽その1

気の流れを乱し病気を引き起こす原因の一つに、喜怒哀楽などの感情の変化がある。 ・怒りは気を上げ(肝)・喜びは気を緩め(心)・恐れは気を下ろし(腎)・悲しみは気を消す(肺) 大きな感情の変動は病気の引き金になるものとして警戒している。 ・喜びは…

肝について

・五行の木・上昇・発散させる働き・五季は春・五気は風・胆、目、筋、爪は肝と影響しあう・感情は怒・精神状態を司る 肝の機能が亢進すると、・興奮する・のぼせる・イライラしたりする 風邪(ふうじゃ)について個の邪気が体内に侵入し病気になると・その…

津液について

津液とは体を潤している水分、体液。汗、唾液、涙、皮膚、筋肉、臓器の細胞内、関節、膣、髪の毛等 津液の代謝に関係する主な臓として・肺、脾、腎これらの臓器の働きが低下してしまった時・むくみ・下痢・目が乾く等などが起こる。 津液の主な働きとして・…

寄り道 利水と利尿

西洋医学が利尿漢方・中医学が利水 利尿は言葉通り尿を出すだけですが、利水は水分のバランスを整える。水の多い所から少ない所に水を動かす、それでも余ったら利尿する。 水分が多ければ排出が促進。足りなければ保持する方向へ。 という大きな違いがありま…

腎について

・五行の水・五季は由布・五気は寒・膀胱・耳・骨・髪の体の器官が腎と影響しあう・生命の根本であり、全身の陰陽の始まり・先天の本である(基本物質である精が蓄えられる)・七情は恐・驚この感情が腎を傷害し働きを滞らせる。心配したり不安になりすぎな…

気陰両虚について

気虚と陰虚の証が様々な程度に合わさった状態気虚の証・倦怠感・疲れやすい・息切れ・めまい・自汗 陰虚の証・痩せ・手足の熱感・盗汗・不眠・動悸・耳鳴り・微熱・口や舌の乾燥 気虚と陰虚が合わさった状態のであり・発熱性疾患・慢性消耗疾患のような症状…

脾について

・表裏は胃・五行では土に属し時期は梅雨(長夏)・五気は湿・体の各器官は胃、唇、四肢や筋肉、口、が脾と影響しあう。・感情は思 脾は湿や思い悩むことを嫌う。喜燥悪湿であり、湿を嫌って乾いた状態を好む。口は脾と胃の入り口脾の営養の状態は唇の色や唇…

心について

・五行の火であり夏の季節、陰陽では夏は陽であり体内の陽気も盛んになる。・五気は暑・身体の各器官は小腸、舌、脈、顔と繋がっている。・感情は喜びを表し・精神・意識活動を支配する。(神志を司る)喜びすぎると精神や意識活動に影響する。・血脈を司る…

肺について簡単なまとめその2

・宣発・粛降食べ物からの、営養や津液を全身に運んだり、新鮮な空気から作られた宗気をを体内に届けたりして体内の循環を守る働きがある。 皮膚や体毛は水穀精微や津液で営養され潤される。これらは宣発・粛降の機能が深く関わっている。 秋の邪気である燥…

肺について簡単なまとめその1

五行の「金」に属する金に属する季節は「秋」秋は「乾燥」の季節鼻、体毛、肌と繋がっており、鼻を通して外気と直接繋がる。対応する感情は悲しみと憂い 喜怒哀楽の哀であり、哀は気を消すとも言われる。 肺の入り口は鼻である。 肺は「喜潤悪燥」であり、・…

寄り道 漢方「杞菊地黄丸」について

杞菊地黄丸(コギクジオウガン)・菊花(キクカ)・枸杞子(クコシ)・地黄(ジオウ)・山茱萸(サンシュユ)・山薬(サンヤク)・茯苓(ブクリョウ)・沢瀉(タクシャ)・牡丹皮(ボタンピ)の生薬が入っています。 杞菊地黄丸ですが六味丸に、菊花(キクカ…